尾形香三夫追悼展
2024.10.11→14(新篠津村自治センター)
Photography by Inoue Koji
練上(練込)技法は、とても魅力ある技法だ。技術的には、色の違う粘土を接着して文様を作り出すためキレが出やすい、顔料の入る量により収縮の度合いが変わってくるため歪みやすい、色土が混ざって汚れてしまう等難しさはあるが、ハードルが高いほど意欲が出ることも確かだ。物のとらえ方や発想を変える事により、いろんな文様を生み出すことが出来るという他の技法には無い長所もある。物作りは、オリジナリティが全てだ。独自のアイディアで、自分にしか出来ない形と色と文様を生み出すという、まさに創造の世界がそこにある。自分の体験や思考を、練上技法を通して、自分らしい作品として結実させたいという思いで、熱意をもって取り組んでいる。(尾形香三夫)
尾形香三夫は、2021年の夏に癌が発覚し、その1年後他界しました。
亡くなる数か月前まで作陶を続け、制作への情熱が失せることなく、遠くへ旅立ちました。
(妻:尾形美幸)